
ブロックチェーン序文
ブロックチェーン(Blockchain)は日本語で「分散型台帳技術」と呼ばれることが多いですが、それがどういうものなのか文字から想像することは難しいですよね。
そこで今回はブロックチェーンの意味、特徴、可能性を簡単にご説明していきます。
ブロックチェーン定義
ブロックチェーンを一言で説明すると、「ネットワーク上のユーザー同士で、お互いに取引データを分散して管理するシステム」です。このシステムはビットコインを管理するための主要な技術として発明されました。
もう少し詳しく説明すれば、一つ一つの取引を世界中のコンピュータが監視、記録、保持することで、正しい記録しかできず、変更・削除・改ざんできず、みんなが合意した情報のみが有効と認識されるような共有型のデーターベースです。
ブロックチェーン特徴
では、この技術の何が画期的なのでしょうか?
従来のシステムと決定的に違う特徴は、中央集権型ではなく分散(非中央集権)型だということです。
例えば、法定通貨である円やドルなどは、中央銀行などが発行量等を管理し、それらに対する信頼が価値を保証しています。
しかしながら、そこには改ざんや汚職等のリスク、またはその国が経済破綻に陥ったり、戦争になったりすれば、中央管理者がいなくなり通貨の価値が失われるというリスクが存在します。
その点、ブロックチェーンを利用すれば、一部のコンピュータで取引データを改ざんしたとしても、他のコンピュータとの多数決により、正しい取引データが選ばれ記録されるため、不正取引を防ぐことができます。
この技術により、ビットコインは中央管理者が存在しないのにもかかわらず、今まで約10年間、一度もシステムがダウンしたことはありません。
これがブロックチェーンの大きな特徴です。
ブロックチェーン可能性
このようなブロックチェーンの透明性、不可逆性、セキュリティの高さなどは、仮想通貨等の金融分野のみならず、さまざまな業界で利用され始めています。
例えば、日本を代表する企業であるソニー株式会社は、著作権の管理にブロックチェーンの技術を応用しました。
クリエイターが増え続けるこの時代に、業界団体や作者自身がコンテンツの著作権を管理するのは難しいため、ブロックチェーンベースの著作権管理システムにより、電子データの作成時期の証明や、過去に登録済みの著作物との照合、データの生成者の参加者間による共有などを可能にするといいます。
このほかにも、
- 不動産における契約手続きの透明化と効率化
- 公平性の高い電子投票システム
- 本人確認の簡略化
- 医療カルテ
など、実に多種多様な分野で応用が進んでいます。
ブロックチェーンは無限の可能性を秘めた技術といわれる意味が分かりますね。