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今話題の仮想通貨のレンディングとは?
仮想通貨のレンディングとは、どんな意味でしょうか?
最近日本ではソーシャルレンディングがその利便性や安定性から話題となり、急成長しています。そこで今回は、仮想通貨におけるレンディングのメリット・デメリットについてお伝えいたします。
そもそも仮想通貨のソーシャルレンディングとは?
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人や企業(借り手)と、お金に余裕があり、運用することで増やしたい人(貸し手)を繋げる融資仲介サービスのことです。
ソーシャルレンディングを事業とする会社は、インターネットを利用し、ウェブサイト上で貸し手である投資家からお金を集め、融資を必要とする企業に融資します。
ではソーシャルレンディングをする会社はどのような流れで利益を得るのでしょうか?
借り手企業は、融資を返済する際に、返済額とともに利率を毎月支払うことになっています。ソーシャルレンディング事業社は、この支払われた利率のうちの数パーセントを営業車報酬として取得し、残りが投資家への利回りとして返済されるのです。
例えば、借り手に対し15%の貸出金利で融資を行うとします。ソーシャルレンディング事業社が5%の手数料を取得すると考えるとすると、元の投資家には10%の利回りが分配されます。
このサービスは、個人投資家から資金を集める仕組みが使われているので、分類としてはクラウドファンディングの一種です。
仮想通貨のレンディングは、お金をコツコツと安定的に運用し、尺実に利益を重ねていく投資の方法です。
FXや株式投資のような激しい価格変動がなく、流動性も低く、一攫千金は狙えませんが、他の投資方法に比べて保全性が高く、一度投資を行えば、あとは満期償還されるまで特に何か行う必要はありません。
仮想通貨におけるレンディングって何?
仮想通貨でのレンディングは、投資家が保有する仮想通貨を取引所に貸出をすることで、期間と貸付数量に応じた利息を仮想通貨で得られるという仕組みになっています。
国内で仮想通貨のレンディングサービスを提供している有名な取引所は、CoincheckやGMOコインなどがあります。
仮想通貨におけるレンディングも、法定通貨を扱うレンディングと同じようなメリットがみられ、仮想通貨ではさらに、ブロックチェーンシステムを起用したことにより、持ち逃げや不正が起こりにくい仕組みを実現しています。
仮想通貨レンディングのリスク
しかし、このレンディングを始めるにあったって、上記のようなメリットがあるとともにリスクも存在することを理解しなければなりません。
仮想通貨のレンディングにおけるリスクは大きく分けて2つです。
まず、貸出期間中の価格変動です。
一番上の段落のレンディング自体の説明の時には「価格変動がない」という風に説明しましたが、それはあくまでも法定通貨での話です。仮想通貨はまだ法定通貨ほど価値が安定していないので、貸付当初と契約満期の段階では価格が変動している可能性が大いにあります。
取引所の契約ポリシーにもよりますが、一度貸出を行うと満期まで資産を移動させたり売却したりすることは難しくなります。その場合、資産価格の高騰時や暴落時に資産を思うように動かせないので、しっかりと各取引所のポリシーを確認しておくことが重要です。
そして、貸出中に取引所が破綻してしまうリスクです。
この場合取引所に預けた仮想通貨が戻ってくることがない場合もあります。
また、こうした事態によって被害を被った場合、「貸仮想通貨サービス」は預金保険の対象外となってしまいます。そのため、保有している通貨をすべて貸出してしまうと、破産してしまう可能性が生まれます。
これらのリスクを理解した上でレンディングを利用することは非常に重要です。
また、これらのリスクで自分自身に大きな負担をかけることを防ぐためにも、保有する資産のすべてではなく、一部を使用してレンディングを行うといったようなリスク分散を考慮した戦略を立てることが重要になってきます。
仮想通貨のレンディングと税金の関係
他のどの資産運用にも税金がかかるように、仮想通貨のレンディングで儲けた利益にももちろん税金はかかります。
課税のタイミングはというと、レンディングの期間が終わって引き出すタイミングです。
1BTCの価値が預け入れ時よりも上がっていたり、同じ価格でも利率分の儲けがみられたりすれば、その時点で課税対象となります。
また、仮想通貨に関連する所得はすべて雑所得に分類されます。仮想通貨レンディングも例外ではありません。
しかし、価格変動により、1BTCの価格が預け入れ当初よりも下回った(元本割れ)場合には雑所得の経費として計算することができる可能性もあるので、しっかりと確認をしましょう。
海外での仮想通貨レンディング事情
海外取引所でも仮想通貨のレンディングサービスは利用できます。海外の取引所のサービスは取引所を介さずに貸し手を借り手が直接貸し借りを行っています。
この場合、仲介サービスを行う業者がいないので、手数料を取られることがなく、金利が高いというメリットがあります。
また、海外取引所を用いると、日本であまり流通していない通貨のレンディングができることもポイントです。
しかしその一方で、借り手に持ち逃げされてしまうリスクも存在するので海外取引所を利用してレンディングする際には注意が必要です。
CoincheckやGMOコインでの仮想通貨レンディング
上記にもあるとおり、国内での仮想通貨レンディングではCoincheckとGMOコインが有名です。それぞれの特徴を見てみましょう。
Coincheck
- 取扱コイン:11種類
- 貸出期間:14日、30日、90日、365日
- 利率:1~5%
- 貸出金額:10万円分以上の仮想通貨
- 参加タイミング:随時
- 途中解約:不可
Coincheckのレンディングを使用する場合、貸出期間が4種類から選べます。
また、Coincheckでは、貸仮想通貨への参加が基本的にいつでも可能です。
10万円から投資できるのも特徴の一つといえます。
GMOコイン
- 取扱コイン:7種類
- 貸出期間:1か月、3か月、6か月
- 利率:2~5%
- 貸出金額:コインにより異なる
- 参加タイミング:随時(貸出期間開始は毎月15日)
- 途中解約:可能
GMOコインの貸仮想通貨サービスは、2020年2月からリニューアルにより、随時参加可能となりました。
コインの種類にもよりますが、10万円程から参加が可能で、年率は貸出期間に応じて最大5%まで選択できます。
また、途中解約は可能ですが、貸借量の10%が解約手数料としてかかります。
仮想通貨レンディングまとめ
今回の記事では仮想通貨のレンディングにおけるメリット・リスクを論じたうえで、税金とのかかわり、海外の仮想通貨レンディング事情、そして国内で始めるにあたってのポイントを説明していきました。
仮想通貨のレンディングは不正が起こりにくく、安定した利益が見込める一方で、価格変動を慎重にチェックしたうえで少しずつ運用することが大切ですね!
話題になりつつあるレンディング、皆さんも試してみてはいかがでしょうか?