Ethereum2.0って何?何がすごいの?

最近、Ethereum2.0(イーサリアム2.0)という言葉をよく耳にすると思います。暗号資産のニュースでも、Ethereum2.0のアップグレードのためのデポジットコントラクトが、現在50,000ETH以上を超え、アップデートをアクティブにするために必要な数の10%に到達した、と取り上げられたのも記憶に新しいと思います。

アルトコインでも知名度の高いEthereumですか、実際に行われるアップデートの概要まで詳しく理解をしている方は少ないと思います。

そこで今日は、Ethereum2.0とは何か、何がすごいのか詳しく解説していこうと思います。

気になった方は、ぜひ最後まで記事を読んでみてください。

Ethereum2.0とは?

Ethereum2.0はEth2Serenity(セレニティ)とも呼ばれています。これは、イーサリアムブロックチェーンへの新しいアップグレードのことを指します。今回のアップグレードは、Ethereumネットワークの速度、効率性、拡張性を向上させ、より多くのトランザクションを処理し、ボトルネックを緩和できるようにすることを目的としています。

Ethereum2.0は、段階的にアップグレードをしており、フェーズ0から2020年に始まる複数の「フェーズ」でリリースされています。各フェーズでは、イーサリアムの機能・パフォーマンスが向上されるようなアップデートがされています。Ethereum2.0によって、イーサリアムのスケーラビリティ、信頼性、安全性などの観点からイーサリアムを最大限に活用できるとし、多くの暗号資産関係者から支持されています。

Ethereum 2.0 の開発ロードマップは以下の通りです。

フェーズ 0 : beacon chain PoS (ビーコンチェーン実装:2020年末)

フェーズ1 : shard as data chains(シャードチェーン利用開始:2021年)

フェーズ2 : enable state transition (EWASM)(ステートの推移が実装:2021年)

フェーズ3 以降: iterate, improve, add tech (反復、改良、技術追加)

 

Phase 0では、Beacon Chainのみの導入が予定されています。Phase 0ではこのBeacon ChainはPoSの実験的な意味合いが強く、ブロックチェーン上にデータなどは記録されません。

Validator(バリデーター)の登録Validationの実行機能のみが実装される予定です。

つまり、実際に32ETHをステーキングしてValidatorになり、報酬を得る事ができます。これにより、非常に分散化されたネットワークが実現できると期待されています。しかし、このValidatorは登録機能以外何もないので、アプリケーション等も何もない状態です。

またPhase0時点で開発はほぼ終わり、開始に向けて進んでいきます。

Phase 1では、Shard chain が誕生し、Shardingの一部が導入されます。

イーサリアムブロックチェーンはState(状態)の概念が存在します。このStateを変更するには、ネットワークを構成している全てのノードが全てのトランザクションを検証する必要があります。導入予定のShardingは、この検証の効率化を図るために、ノード群を分担してグループ化し、トランザクションの承認作業を並列化することができます。

しかしPhase 1ではStateの推移まではShardingを行うわけではなく、あくまでもブロックチェーン上のデータのみShardingを行い、管理します。そのため、Shardingは一部導入とされています。

この段階ではデータはShardingで管理されるため、スケーラビリティの改善が見込まれます、しかしStateの推移までは組み込まれていません。もし推移のShardingもアプリケーションを作りたいDappsの開発者は、独自にStateの推移機能を組み込むと実現することができます。

また、スケーラビリティのソリューションであるRollupsがこのフェーズで活用されます。

Phase 2では、State transition(状態の推移)が実装されます。Sharding内のVMの実装や、取引記録、アカウント情報、スマートコントラクト、Etherの移動などが可能になる予定です。計算処理をShardごとに分割し、スケーラビリティの大幅な改善が見込まれます。

Phase 3以降ではSerenityの後のプライバシーなどの機能を含む引き続きのアップデート・改善というような認識で良いでしょう。

ポイント! Ethereum 2.0 関連する重要単語をおさらい!

Beacon Chain(ビーコン・チェーン)

Ethereum 2.0の中核となる新たなブロックチェーンです。ETHをステーキングしたヴァリデーターの登録と管理を行うシステムチェーンです。これは、シャード、eW ASM、クロスリンクのような残りのコンポーネントを構築するための重要なベースとなります。

ビーコンチェーン(PoSベースのチェーン)はMainnet(PoWベースのチェーン)と並行して動作します。2020年11月5日、デポジットコントラクトがイーサリアムメインネットに正式に展開され、ビーコンチェーンの起動が最短で2020年12月1日、と発表されました。

32ETHをデポジットコントラクトにステーキングすることで、ビーコンチェーンにバリデーターとして登録でき、Ethereum 2.0全体のバリデーターの数により年間のバリデーター報酬が変動します。

Sharding(シャーディング)

シャーディングとは、データベースを水平方向に分割して負荷を分散させるプロセスのことです。Ethereumのコンテキストでは、シャーディングは「シャード」と呼ばれる新しいチェーンを作成することで、ネットワークの混雑を軽減し、毎秒のトランザクションを増加させます。

シャードチェーンは、ビーコンチェーンが開始された後の作業がどれだけ早く進むかにもよりますが、2021年のいつかにはローンチされる予定です。

eWASM

eWASMとは、Ethereum flavored WebAssemblyの略で次世代のEVM(イーサリアム仮想マシン)のことを指します。Phase 2.0において、Shard Chain上に実装される予定です。

 

#Ethereum 2.0とEthereumの違いは?

主な違いはコンセンサスアルゴリズムです。

Ethereum 1.0ではプルーフ・オブ・ワーク(PoWと呼ばれるコンセンサスの仕組みを使用していますが、Ethereum 2.0ではプルーフ・オブ・ステーク(PoSの仕組みを使用します。

Po WPoSの違いは?

Ethereumのようなブロックチェーンでは、分散型の方法で取引を検証する必要があります。現在Ethereumは、他の暗号資産と同様に、プルーフ・オブ・ワーク(PoWと呼ばれるコンセンサスメカニズムを使用して取引の検証を行なっています。

このシステムでは、複数のマイナーが同時に複雑な計算をし、新しい取引を検証します。パズルを最初に解いたマイナーは、ブロックチェーンを構成するすべての取引の記録に新しい取引を追加します。

そして、彼らにはコイン(報酬)が与えられます。しかし、この処理には膨大なエネルギーを要することがあります。

一方、プルーフ・オブ・ステーク(PoS) は、マイナーの代わりに、トランザクションバリデーターがトランザクションを検証する権利のために保有している 暗号資産 を賭ける(ステーキング:掛け金として拠出)という点で異なります。

利点としては、PoSでは、マイナーはPoWのような大規模なコンピューティングリソースは必要なく、マイニングによる競争ではないので、PoW程の電力を消費しなくても報酬を得ることができます。

また、51%攻撃への耐性も強いと言えるでしょう。PoSでブロックを生成するにあたり、より多くのステークをした方が報酬の確率が上がります。その上で51%攻撃をすると結果的に自分がステークした通貨の価値が下がってしまいます。

PoSは不正を行なってもリターンが少ない事でも注目されているコンセンサスアルゴリズムです。

また、ここでポイントなのが、Ethereum2.0では、PoWのマイニングとは異なり、最低32ETHを保有してステーキングに参加すれば、年利数%程度の報酬を受けとる事ができる点です。

32ETHとハードルも低いのでより多くの投資家が利用することで高い分散化ネットワークを保持できるでしょう。

Ethereum 2.0は、Ethereum 1.0より良いの?Ethereum2.0の凄い点って?

上記で、Ethereum2.0はコンセンサスアルゴリズムが主な違いと解説しました。そのほかでEthereum2.0Ethereum 1.0よりも優れている点を解説したいと思います。

Ethereum 2.0へのアップグレードの主な理由の一つは、スケーラビリティです。Ethereum 1.0では、ネットワークは1秒間に約30件のトランザクションしかサポートできず、遅延や混雑の原因となっていました。

Ethereum 2.0では、1秒間に最大100,000件の取引をサポートするとされています。この取引処理の増加は、シャードチェーンの実装によって実現されます。

では、シャードチェーンの実装でなぜ取引処理が増加するのでしょうか?

現在のEthereumのセットアップは、連続したブロックを持つ単一のチェーンで構成されたブロックチェーンが実装されています。これは安全ですが、非常に遅く、効率的ではありません。

シャードチェーンの導入により、このブロックチェーンが分割され、連続したものではなく、並列チェーンでトランザクションを処理できるようになりました。これにより、ネットワークが高速化され、より簡単にスケールすることができるのです。

Ethereum2.0の凄さをわかっていただけたでしょうか?実は、Ethereum2.0の凄いところはこれだけではないのです。

もう一つの凄いところはセキュリティー面の向上です。

ほとんどのPoSネットワークでは、バリデーターの数が少ないため、システムの中央集権化が進み、ネットワークのセキュリティが低下しています。しかし、Ethereum 2.0では、最低でも16,384人のバリデーターが必要なため、より分散化され、安全性が高くなっています。

Ethereum 2.0により、ETHの価格はどう影響されるの?

Ethereum 2.0がEthereum にとってポジティブな変化を与えることが分かりましたが、それにより価格はどのように変化するのでしょうか?

今回は、世界最大の取引所Binanceが発表したレポートを元に今後のETHの価格の推移を予測してみました。

Binanceのレポートでは、EthereumからEthereum 2.0への移行がアルトコイン市場にとって重要な起爆剤になると指摘しています。

Binanceは、アルトコイン市場の回復を予測し、投資家はビットコインから資金を移動させ、投資を分散させることが奨励されるだろうと考えています。レポートは以下のように評価されています。

“The upgrade is expected to have a positive impact on ETH as it will significantly boost the network’s compatibility, scalability, and security.

Additionally, the upgrade will shift Ethereum’s consensus mechanism to a Proof-Of-Stake, incentivizing investors to keep and lock-up their Ether for staking rewards. This will then reduce the supply of ETH tokens while demand continues to grow strong as large investors flood in seeking steady gains…

Considering these catalysts, the upgrade could drag out ETH from its recent slump and potentially inject more positive sentiment into the altcoin sector.“

訳:「今回のアップグレードにより、ネットワークの互換性、スケーラビリティ、セキュリティが大幅に向上するため、ETHプラスの影響を与えることが期待されています。

さらに、アップグレードにより、EthereumのコンセンサスメカニズムがPoS(プルーフ・オフ・ステーク)に移行し、投資家はステーク報酬のためにETHを維持し、ロックアップをしてインセンティブを得るでしょう。これにより、安定した利益を求めて大規模な投資家が殺到して、需要が堅調に伸び続ける一方で、ETHトークンの供給が減少することになるでしょう...

これらを考慮すると、アップグレードはETHを最近の低迷から脱却し、アルトコイン部門にポジティブなセンチメントを注入する可能性があるでしょう。」

出典:https://www.coindesk.com/price/ethereum

上記のチャートを見ても、2020年11月5日、デポジットコントラクトが導入された後からETHの価格は上昇傾向にあります。これは投資家がEthereum2.0のアップデートに備えた駆け込み購入とされています。

Ethereum2.0へ移行すると、EthereumはPoWからPoSへ移行します。PoSではステーキングに参加するには最低でも32 ETHを保有している必要があるため、多くの投資家がETHを購入したため価格が上昇したという見方がされています。

32 ETHの要件が投機的な資金フローではなくステーキングのための長期保有のフローを引き寄せていると考えられています。価格上昇前は100万円あれば32 ETH集められましたが、今や約130万円以上必要です。(11月9日現在)

また、今後Ethereum2.0に関するニュースが出るたびに注目が集まり、投資家たちがETHをステーキングのために購入するでしょう。Ethereum2.0の起動後は、一般的な投資家もステーキングに参加更なる需要の高まりが予測できます。

ETHの需要が増加すれば、価格はより上昇する可能性があり今後も伸び代は十分にあるという見方が一般的でしょう。

#まとめ

いかがだったでしょうか。今回はEthereum2.0の凄さを解説してきました。Ethereum2.0のアップグレードは、セキュリティを維持しつつ、Ethereumが分散型でスケールアップし、持続可能性を高めるのに役立つのがわかりましたね。

特にEthereum2.0の目玉である、シャーディングとPoSは、セキュリティー、アクセシビリティ、スケーラビリティの大幅な向上をもたらすことがわかりました。ETH 2.0.は、ネットワークを維持するために、貢献し、報酬を得るための新しい機会を提供します。

今回のアップデートは、Ethereum保有者だけでなく暗号資産業界で非常に注目されています。今後もEthereum 2.0の動向には目が離せませんね!

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