メタバースについてやさしく解説。

2021年11月、米Facebook社はカンファレンスイベント「Connect 2021」にて、社名を「Meta」へ変更すると発表しました。これは世界を変革するといわれている「メタバース」という用語からとられた社名であり、同社のメタバースビジネスに対する本気度が伺えます。

では、アメリカのトップ企業が社名変更をしたくなるような「メタバース」とは一体何なのか?今回はそれについて分かりやすく解説するとともに、暗号資産との関連性も紹介していきます。

メタバースとは何か。

まずは言葉の意味から紐解いていきましょう。

「Meta-verse(メタバース)」は「Meta=超越した」と「Universe=世界」という二つの言葉を組み合わせた造語です。日本語でいうなれば「超世界」ですね。でもこれだけでは何のことやら分かりません。

より分かりやすく言い換えるなら「ネットワーク上の仮想空間」です。

ちょっと分かりやすくなったんじゃないでしょうか。

でも、ネットワーク上の仮想空間って、VRのこと?と思った人もいるのではないでしょうか。VRは仮想空間をまるで現実かのように体験できる手段、メタバースは仮想世界そのもののことを差します。

でも、従来のVRが提供する仮想世界は、あなた一人で体験することが多かったのではないでしょうか?でもメタバースはそこが違います。

ではメタバースの特徴を見ていきます。

まず一つ目は共有型であること。

ここが従来のVRで体験していた仮想空間との大きな違いですね。メタバースは共有型の仮想空間で、不特定多数の人間が一つの仮想空間の中で自在に動き回ることができます。

二つ目は永続性があること。

今までの仮想世界は、あなたがデバイスの電源を切ったらそこで一旦途切れ、電源を付けたらまた再開という形をとることが多かったと思います。でもメタバースでは、常に動き続けています。あなたが寝ている間も、メタバースはそこに存在し続け、不特定多数の人が行動しているのです。つまり時間が現実世界と同期されているような感覚ですね。

三つ目に独自通貨が発行されること。

メタバースにはブロックチェーン技術が使われています。みなさんご存じの通り、ブロックチェーンによってデータの信用性が高まり、資産性も出てきますよね。デジタルデータを資産として売買できるようになったNFTが良い例です。

メタバースでもこれが可能です。つまり、この独自通貨はブロックチェーン技術が基盤にあるので、信用性がある。そしてこれは仮想空間だけではなく、現実世界の通貨ともリンクしているので、海外ではメタバース空間に出稼ぎに行き、現実世界の生活費を稼ぐ人だって存在するのです。

メタバースの具体例

なんとなくメタバースのイメージが沸いてきたところで、具体的にどんなものがあるのか世界中の事例を見ていきましょう。

・The Sandbox

出展:The Sandbox

香港の会社が運営するメタバース上のオンラインゲームです。メタバースの特徴がぎゅっと詰まっていますので、簡単に解説していきますね。

Sandboxは有限の土地をメタバース上に提供しています。その土地を区画で分け、ユーザーはそれぞれ購入します。ユーザーは購入した土地に建物を建てビジネスをしたり(ゲームを作ったり、広告を打ったり)、その建物を転売したりすることができます。

アバターとしてユーザーはその世界を生きることができるため、より栄えている中心街に近い場所で土地を買おうとするため、周辺の地価は上がり利益が出るのです。これに伴い、バーチャル世界での不動産業者や、建築家などが登場すると言われています。新たなビジネスチャンスが無限に広がっているのがメタバースです。

・Horizon Workrooms

出展:Horizon WorkroomsーMeta Quest

こちらは旧Facebook社が運営する仮想オフィス空間である「Horizon Workrooms」です。コロナ禍により、リモートワークで働く人口は爆発的に増えました。ZoomなどのWeb会議サービスもあっという間に普及しましたよね。それでも、現実世界との会議と比べると、雑談がしづらかったり、孤立感があったり、実際にその場でコミュニケーションをしている感覚がないためアイデアが生まれづらかったり等、様々な課題がありました。

そこで、Horizon Workroomsが生まれました。各々がアバターを作成し、VR上で仮想空間に集まることで、その場で働いているという感覚が得られます。また、アバターなので個人のプライバシーも保たれますよね。服装や髪型、女性であればメイク等も気にしなくていいのは大きなメリットです。実際の使用者は、Zoomなどのオンライン会議に比べて、「だれかと働いている」という感覚が強いと言います。世界中のどこにいてもこの感覚を得ることができるのは革新的ですよね。

メタバースと暗号資産

では次に暗号資産について見ていきましょう。

メタバースの特徴に独自通貨が使われると言いました。そこで使われるのはもちろん暗号資産です。メタバースに関連した銘柄を時価総額順に見ていきます。

コイン名サービス名時価総額($)
AXSAxie Infinity7,443,773,751
MANADecentraland5,129,883,605
SANDThe Sandbox4,945,955,486
ENJEnjin Coin2,697,015,404
IlluviumILV868,577,184

出展:Top Metaverse Coins by Market CapitalizationーFTX

一位のAXSは時価総額が約74億ドル、日本円にして約8500億円と考えるとものすごい市場規模ですよね。

これらはメタバース上で資産の取引に必要なコインですが、このように実際の世界でもここまでの価値を持っているコインになっています。

ただ、現状のメタバース銘柄は、メタバースの人気や将来性にベットした投資家達の保有が多くを占めていると考えられ、やはり投機的な印象はぬぐえません。市場がもう少し安定するのを待ってから投資を考えるのも一手ですね。

でもやはり、これからNFTやメタバースが発展していくことで暗号資産全体への期待もますます高まっていきます。

12月7日、日本の暗号資産関連企業4社が「日本メタバース協会」を設立しました。メタバースと暗号資産、切っても切り離せない両者の関係性深化に拍車をかけるかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたしょうか。今話題のメタバースについて解説させていただきました。実態のつかみづらいメタバース。アメリカでもメタバースが次世代の革命になると思うZ世代は38%にとどまる(出典:Wall Street hopes young people will drive a metaverse boom - but only 38% of Gen Zs think it's the next big thing)など、まだまだ認知度は上がりきっていません。この記事がメタバースへの理解に少しでも役立てば嬉しいです。

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