ビットコインはどれほどのエネルギーを消費するのか?

今では誰もが一度は名前を聞いたことのあるビットコインですが、どれほどのエネルギーを消費するのでしょうか?

サービス展開が日々増えていき、マイナー(採掘者)が増加するごとにビットコインのネットワークは拡大していますが、利用者の輪が広がれば、当然それに応じて利用エネルギー量も莫大なものになっていきます。

そこで今回は、ビットコインが生成されるにあたりどれほどのエネルギー量を要するのか、どのような環境や条件がそのエネルギーに影響を与えているのかについてお伝えしていこうと思います。

ビットコインの消費エネルギー

「暗号資産(仮想通貨)の取引はどれほどのエネルギーを使うのか」

皆さんも一度は想像したことがあるでしょうか?

ご存じの通り、ビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)は、そのほとんどがインターネット状で発掘や生成がなされ、取引もまたインターネット上で行われ、管理されています。

利便性が高く、様々な可能性が期待されている暗号資産(仮想通貨)ですが、その一方で環境問題を促進させる恐れがあるとしている専門家は多いのです。

Digiconomistの記事によると、今年の7月中旬に測定されたビットコインの取引1回に用いられた消費電力は、1時間で1719.51キロワットだったそうです。

これは、平均的な一般家庭が59日間にわたって消費する電力に匹敵します。

source:DIGICONOMIST “Bitcoin Energy Consumption Index- Bitcoin energy Consumption”

現在、ビットコインネットワーク上でこのような取引が1日当たり平均して240000回分ほど行われているのです。

実際に手に取ってみることのできないもののエネルギー量を測るというのは非常にイメージがしにくいと思いますが、「現代のゴールドラッシュ」とも言われるビットコインの取引はこれほどまでに莫大なエネルギー消費をしており、環境問題の促進もしばしば懸念されています。

これは、ビットコインで使用されているアルゴリズムのPoW(プルーフ・オブ・ワーク)が大きな原因のひとつです。

ビットコインが生成される際に必要不可欠な存在が「マイナー」です。

炭鉱などを掘る「mine」という英単語からきています。

ビットコインは発行枚数が既に決まっており、発行する作業が炭鉱を掘る作業に例えられていますが、その発行に関わる膨大な量の計算をする人々のことをマイナーと読んでいるのです。

ビットコインの発行に使われる特殊な計算を行うには、特殊なコンピューターが必要で、この特殊なコンピュータが1か所に集められた場所を畑に見立てて「ファーム」と呼びます。

このような作業を行うマイナーは、全世界で何千人もおり、その何千人ものマイナーが日々膨大なエネルギーを利用して取引を支えています。

さらには、このマイナーたちは、マイナー同士で熾烈な競争を日々繰り広げています。

計算が正しいと判断されれば報酬を得ることができますが、最初にたどり着いた者のみが報酬を得ることができます。

途中で他のマイナーが計算式を完成させてしまえば、それまで利用していたエネルギーは無駄になってしまうというシビアな世界なのです。

この競争を勝ち抜くためにも、ファーム経営者はファームの設備をより良いものにしていかなければなりません。

常にコンピュータをベストな状態で動かしながら運営をしているともなれば、ファームひとつ取ってみても膨大なエネルギーが消費されていることが明らかです。

この構図が、ビットコインの取引でのエネルギー消費量が莫大なものになってしまう主な原因です。

ビットコインエネルギー消費で環境が受ける問題

ビットコイン業界も、この環境問題を受けて改善策を見出そうとはしています。

再生可能エネルギーへの切替がその例です。

しかし、ビットコイン取引の際に消費されるエネルギーは、主に石炭や化石燃料を燃やすことでエネルギーを生み出す火力発電から来ています。

現在ビットコインは、81.51TWh(Terawatt hours)という消費量で、国別のエネルギー消費量でいえば、ベネズエラやオーストリアが国家単位で利用しているエネルギー量をも凌駕する消費量となっています。

Source: Cambridge Bitcoin Electricity Consumption Index

上の図は、他のどのようなエネルギー消費対象と比較できるかの図になっていますが、これをみても、ビットコインが主要な電力消費のひとつと言えます。

2020年にケンブリッジ大学が世界中のビットコインマイナーを対象に行った調査で、マイナーの62%が水力発電、38%が石炭火力発電、39%が風力・太陽光・地熱発電の混合型を利用しているとわかっていますが、そのうちたったの39%が再生可能エネルギーのカーボンニュートラルなエネルギーを利用していると応えたのです。

いままでは、中国でのファームが勢力を拡大しており、そのエネルギーの多くが中国の四川省やユンナン省で作られてきました。

しかし、2020年の6月に中国政府が暗号資産(仮想通貨)マイニングに対する厳しい規制を儲けてからは中国のファームが撤退し、カザフスタンのような火力発電を主なエネルギー源とする国に移転しました。

この移転は、ビットコインの消費電力による環境問題を促進させる形となりました。

これからのビットコインエネルギー消費を考える

ここまでで見てきたビットコインのエネルギー消費量は大変膨大なものですね。

しかし、実は従来の銀行のシステムと比べてみると、そこまで膨大でもないようにも見えてきます。

ビットコインの電力消費量は、従来のバンキングシステムの約半分とまで言われています。

これは、従来の銀行の支店数やATMの数、発行に使われる機会、データセンター、カードマシンなどの要素細かいを見れば、そこまで驚くことでもありません。

何と言っても、通常の銀行は長い歴史があり、全世界的にも定着しているのは従来の銀行なので、利用者が圧倒的に多いこともその理由のひとつです。

2021年に入ってからは、ビットコインをはじめとした多くの暗号資産(仮想通貨)にかかるエネルギーをよりサステナブルにしていく動きが見られています。

暗号資産(仮想通貨)にあわせた新しいエネルギー消費や生成の形が研究されており、2030年までに吸収量と除去量を除いた温室効果ガスやCo2の排出量をゼロに近づける「ネットゼロ・エミッション」(net-zero emission)という動きも活発になってきています。

それに加えて、これからビットコインのマイナーが著しく増えるということは考えにくいでしょう。

なぜなら、ビットコインをはじめとする多くの暗号資産(仮想通貨)には「半減期」があるからです。

ビットコインは初めから生成される枚数が決まっているのです。

なので、ビットコインの市場での価格が永遠に上がり続けるという減少が起きない限りはそのような心配はいらず、むしろこれからどのようにエネルギー消費量を減らしてサステナブルにしていくかが今後の課題であるということです。

まとめ

いかがでしたか?

ビットコインの消費電力の現状について、少しでもわかっていただけたでしょうか。

このような膨大なエネルギーを消費するビットコインですが、今後どのようにエネルギー消費の課題を改善していくか必見ですね。

ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)が私たちの主要な決済方法になる日も近いかもしれません。

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