libra

リブラとは?

リブラとはFacebook社が開発を進めている暗号資産(仮想通貨)のことです。もっともFacebook自身はデジタル通貨と呼んでいますが、要はインターネット上(デジタル)の世界で扱われる通貨であり、ビットコインがその代表例です。

しかしリブラは、ビットコインを始めとする多くの仮想通貨とは少し用途が異なると言われています。

現在、ほとんどの仮想通貨は価格の変動が激しいため、投機的な側面が強く、実用的に使用するために保有している人は非常に少ないと考えられています。しかしながら、仮想通貨の本来の意義は、世界中で実際に使える共通の通貨を作ることでした。

リブラはある仕組みでそれを実現しようとしました。まずはその仕組みを見ていきましょう。

リブラの特徴とは?

リブラが他の暗号資産と異なるのは、法定通貨に価格を連動させて、レートを安定化させる仕組みを持っていることです。このような仕組みを持つ暗号資産のことをステーブルコインや、ペッグ通貨などと呼びます。

どういうことかというと、ビットコインやイーサリアムなど、ほとんどの仮想通貨は中央管理者が存在せず、需要と供給のバランスだけで価格が決まるのに対し、リブラは日本円や米ドル、ユーロなどと連動し、価格の変動が起こりにくくなっているのです。

安定的な価格が保たれるのであれば、実生活でも活用しやすくなり、世界中で送金や決済などができるようになります。

そこで次は、他にリブラはどんなことを可能にしてくれるのか、リブラの意義についてみていきたいと思います。

リブラの意義

先述の通り、仮想通貨の本来の意義は世界中で実際に使える共通の通貨を作ることでした。

具体的には、決済や送金が同一通貨間で、その上インターネット上で完結することによって手数料が安く抑えられ、スピードが格段に速くなり、利便性が向上します。

また、リブラのプロジェクトにおける協力団体の中には、決済などが絡むウーバーやeコマースの大手企業も含まれているため、ネット上の決済方法として確立する可能性もあります。

このように世界共通で使用できる通貨は利便性という観点で目を見張るものがあります。

しかし、リブラにはもう一つ大きな意義があります。

金融インフラの整備

それは、世界の金融インフラを整備するということです。

現在、この世界には銀行口座を持たない人が17億人いると言われています。

しかしリブラを使用することで、個人間で保管、送金等が行えるので、銀行口座を持たずに資産を管理することができるようになります。

出稼ぎで貯めたお金を本国に送金しようとしても、口座がなければ直接持っていくしかなく、その分お金と時間がかかっていました。そんな問題を解決するのがリブラなのです。

また、紛争地域や政情不安定な国の人々にとっては、不安定な自国の通貨ではなくリブラで給与が支払われるほうがずっと安心なのです。

このようにリブラは、世界中の人々を包みこむような「Financial Inclusion(金融包摂)」という考え方をベースにしているのです。

しかし、一見世界をいい方向へと変えてくれそうなリブラですが、現在、そのローンチには至っていません。最後にリブラの抱える問題点についてみていきましょう。

リブラの問題点

ローンチに至らない理由として、リブラには主に2つの問題点があると言われています。

セキュリティ問題

一つ目はセキュリティの問題です。

2018年にFacebookは8700万人の個人情報が流出したとし、CEOのマークザッカーバーグ氏が米議会の公聴会で厳しい追及を受けるということがありました。お金を扱うとなれば、セキュリティは今よりも大切なものになります。このようなことがあったFacebookにお金を預けることに抵抗を覚える人は少なくないでしょう。

また、犯罪組織等がマネーロンダリングに使用できてしまうことなども考えられます。

金融政策

二つ目は金融政策の問題です。

各国の中央銀行は、景気に合わせて通貨の流通量をコントロールする金融政策を行っています。しかしながら、例えば発展途上国の中でも貧しい国で、通貨としてリブラが台頭すれば、自国の中央銀行の金融政策は意味をなさなくなり、その実権がリブラ側に移ってしまうことになります。そうなると、既存の銀行システムが崩壊してしまうことになります。

このような問題に対し、各国は慎重な姿勢を見せており、リブラは2020年1月現在、そのローンチには至っていないのです。

しかしながら前述の通り、リブラは大きな可能性を秘めた通貨です。このような問題が解決され、より便利な世の中になるといいですね。