暴落したビットコインについて考える

ビットコインが昨年の年末から下降トレンドにあることは皆さんもご存じかと思います。

今回は、なぜビットコインが下落しているのか?そして、今後どうなっていくのか?について考えていきたいと思います。

ビットコインが下落した理由

ビットコイン(Bitcoin)/日本円のチャート - BitFlyer

上記はビットコイン/日本円のチャートです。

去年の11月10日に最高値をつけてから、大きく下落していますね。

11月末の下落はオミクロンショックの第一波、12月始めの下落はオミクロンショックの第二波が大きな原因といわれています。

ではそれ以降の下落の要因はどこにあるのでしょうか。説得力のありそうな3つの理由を以下にまとめてみました。

・2022年に行われるであろうFRBの利上げ

・カザフスタンでの国内情勢混乱

・ロシア中央銀行の仮想通貨禁止の提案

それでは一つ一つ掘り下げていきましょう。

2022年に行われるであろうFRBの利上げ

ではまず、FRBについて説明しましょう。

FRB(Federal Reserve Board)は日本語で「連邦準備制度理事会」と言い、アメリカの中央銀行制度であるFRS(連邦準備制度)の一機関を差します。

アメリカには紙幣の発行などを行う中央銀行が12個も存在します。FRBはそれらの中央銀行の上に立ち、意思を決める最高意思決定機関と言えるのです。

つまりFRBの決定がアメリカ経済の動向を動かし、そしてそれは世界経済にも大きな影響を与えます。そのため、FRBの動きに世界中が注目しているのです。

では、FRBの利上げとは何か。

それはFRBが定期的に開催するFOMCという会議で「政策金利の引き上げ」を決定することを意味します。

政策金利とは「中央銀行が一般銀行に融資する時の金利」で、それを引きあげることです。

なぜそれが経済の動向に影響を与えるのかというと、政策金利を引き上げた場合、企業が一般銀行からお金を借りる際の金利も上がることを意味します。そうなれば、企業そして個人の資金調達のハードルは上がり、経済活動が抑制され、物価が下がっていくのです。

つまり、利上げによって景気が抑制されるのです。

ではなぜ2022年にFRBが利上げをするのでしょうか?

それは新型コロナウイルス対策のため行った金融緩和政策により、インフレが進みすぎるのを防ぐためです。

利上げをすると企業の業績は一般的に下がります。そうすると株価はそれを見込み下がっていきます。ビットコインは株価との連動性が高いため、連動して下がっていくというわけです。

1/25,6に開催されたFOMCでは、今年3月に一回目の利上げが行われることが示唆されました。今年は段階的な利上げを行うと見られており、長期でビットコインの価格が伸び悩む可能性が示唆されています。

カザフスタンでの国内情勢混乱

ビットコイン急落 裏には“あの国”が?【経済記者コラム】 - NHK

次はカザフスタンでの国内情勢の影響です。

ビットコインに詳しい方でなければ、カザフスタンの情勢がなぜビットコイン価格に影響を及ぼすのか分かりませんよね。

実はカザフスタンは、世界でも有数のマイニング大国。2021年8月の最新データではアメリカに次いで世界二位の採掘量なのです。

Bitcoin Mining Map - CBECI

上記チャートでも分かる通り、2021年に中国当局がマイニングを禁止した影響で、中国のマイナー達がロシアやカザフスタンに流れていったためと考えられています。

そんなカザフスタンで、今回燃料価格の引き上げに伴う抗議活動が激化し、情勢が混乱しているのです。混乱の中、カザフスタン全土でのインターネット接続の遮断なども起き、マイニング活動に大きな影響を与えていると言います。

また、マイニングには非常に大きな電力が必要です。カザフスタンの電力は、主に老朽化した石炭火力発電に頼っており、脱炭素化を目指す上では頭痛の種になってしまいます。そのためカザフスタン政府は届け出を出さず、非正規でマイニングを行っている業者を取り締まるという意向を発表し、マイニングに対する風当たりはきつくなっていくと見られます。

このように、ビットコインを下支えしているマイニングに追い風が吹いているという状況も、ビットコインの下降トレンドと深くかかわっているのです。

ロシア中央銀行の仮想通貨禁止の提案

そして最後が、ロシア中央銀行の仮想通貨禁止の提案です。

1/20、ロシア中央銀行はリポートにて、仮想通貨が違法行為に用いられたり、マイニングで環境に悪影響を及ぼす点を指摘し、仮想通貨とマイニングの一切を禁止する提案をしました。

また、ここには記載がありませんが、ロシアの政治体制上、通貨を政府が管理できないという仕組みは親和性が良くないともいえるでしょう。

マイニングシェアとしては3位にランクインするロシアで仮想通貨が禁止になってしまうと、仮想通貨全体の成長に大きな悪影響を与える可能性が高いですね。

今後どうなるか

では今後ビットコインはどうなっていくのでしょうか。

オンチェーン分析という分析手法を使うと、今回の下落の内情を少しつかみ取ることができ、将来のビットコインに対する投資家の考えが分かるかもしれません。

オンチェーン分析とは「ブロックチェーン上のデータを分析し、ユーザー数、保有量、トランザクション量などを測定し、仮想通貨(暗号資産)の資産価値や利用動向の観測に活用するための手法」(出典:Hedge Guide)です。

クラーケン・インテリジェンスの1月のレポートによると、オンチェーン分析によって、ビットコインの長期保有者の利益確定が進んでいて、全体的な活動量もトーンダウンしているとのことです。長期で保有していた投資家(日本語でいうガチホ)の売りが進むことで、他の投資家もマーケットに対する需要を減少させている可能性があります。

ただし、SOPR指標でみると少し違うことが言えるかもしれません。

SOPR指標とはSpent Output Profit Ratioの略で、売却価格(送金時)/購入価格(受金時)で計算されます。つまり、コイン保有者が売却時に利益を出せばSOPRは1を上回り、損をすれば1を下回る計算になります。

現在のSOPRの推移を見ると、1周辺で前後しており、損切圧力がそこまで強く働いていないことが分かります。これは保有者が市場をそこまでネガティブに捉えていないという現れかもしれません。

まとめ

暴落中のビットコインとその今後について、理解が深まりましたでしょうか。

値動きの理由には本当に様々な要因があることが分かりました。そして、今後の見通しを分析するときにも、それと同じだけの要因を分析する必要があります。

そしてそれを最終的に自分の中でかみ砕き、自己判断で投資をすることが大事ですね。

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